オバマ前大統領がプラハの演説で核のない世界を目指すと明言したのは2009年4月5日のことでした。唯一核兵器を使ったことがある国として、行動する道義的責任があると述べました。しかしもちろん核兵器の廃絶は一人の大統領の間に出来ることではなく、それが実現するのは自分が大統領を辞めたずっと後のことになるだろうとも言いました。そして自身も2010年9月には臨界前核実験を行ったり、2016年には核兵器の近代化に1兆ドルの予算をつけています。目標は遠大でも、現実はなかなかそうは問屋が卸しませんでした。しかし日本の原爆被害者にとってはその遠大な目標は一筋の光明に見えたのではないかと思います。そしてクライマックスは2016年5月27日の広島訪問でした。被爆者の森重さんを抱き寄せるオバマ大統領の画像が世界中でニュースのトップになりました。私達日本人はまた核廃絶の希望を新たにしたのではなかったでしょうか?
しかしその希望もトランプ大統領の当選と共に急速にしぼんでしまいました。トランプ氏は2016年12月に「核兵器について世界がまともに考えるようになるまで」米国は核能力を強化する必要があるとツイートしています。そしてトランプ政権は「核のない世界」が現実的目標か再検討すると言っています。核廃絶へ向けて少しは高まっていた気運が一気にしぼんでしまった感があります。そしてトランプ政権は核兵器禁止条約の多国間交渉に日本が参加することに「激しい嫌悪感」を示しながら反対したと伝えられています。そのせいでしょう、国連で始まった核兵器禁止条約交渉の場で、日本は交渉に参加しないことを表明しました。安倍総理はトランプ大統領と一緒にゴルフまで楽しんだ仲ですから、アメリカからそこまで強く言われて従わないわけにいかなかったのでしょうか。しかしそれは唯一の被爆国としてとるべき姿勢だったとは到底思えません。これについては政府に失望しました。即日融資 カードローン